「私は中学生です。実は休み中の自由研究で科学論文を作成する課題が出されましたが、どのように進めて良いか全く分からず、非常に戸惑っています。論文の書き方や基本構成について教えてほしいです。初めて取り組むので、何から始めたら良いのか見当もつきません。」
こういった方に最適です。
「初めて科学論文に挑戦する中学生」
「休み中の自由研究課題で科学論文を書くことになったけど、どこから始めればいいかわからない」
「科学論文の基本的な構成や、効率的に書くためのヒントが欲しい」
心配しないでください!中学校の科学論文は、基本的な構成に沿って書けば意外と簡単です。
初めて科学論文を書く中学生にとって、その書き方は分からないものですよね。
それは、あなただけではなく、みんな感じることです。
この記事では「科学論文の書き方が分からない」という中学生に向けて、基本構成やポイントを詳しく解説します。
この記事を読めば、無理なく科学論文を書けるようになります。
ぜひ、この記事を参考にしながら、自分の論文を作成してみてくださいね。
さらに、初めての挑戦に対する不安を取り除くためのアドバイスも紹介しています。
⒈科学論文の作成方法とその構成
科学論文を書くうえでいちばん大切な基本構成(様式)を見ていきましょう。
次の順番に書いていきます。
①タイトル
何を研究したのか?表紙となる部分です。
②序論(動機・目的)
なぜ知りたいとおもったのか、理由を説明します。
③準備したもの
研究に使用した材料や機器について詳述します。
④本論(実験方法・結果・考察)
実験の手順の具体的な説明、得られたデータの分析、結果についての考察を行います。
異なる視点や新たな発見についても触れます。
研究の最終的な結論をまとめ、得られた知見がどのような意味を持つかを述べます。
⑤結論
研究の最終的な結論をまとめ、得られた知見がどのような意味を持つかを述べます。
⑥まとめ(感想)
この研究を通じて得られた知見や感想について記述します。新しい発見や学びについての感想を共有します。
⑦謝辞
研究に協力してくれた方々や支援をしてくれた人に対する感謝の意を表します。
⑧参考文献
研究に際して参考にした文献を一覧にして示します。
順番に解説します。
①タイトル
まずは研究論文の表紙に、調査テーマを明確に記載しましょう。
今回は、 「〇〇抽出実験に冷やした〇〇○を使用すると〇〇は増えるのか?」
というタイトルの例を紹介します。
②序論(動機・目的)
どうしてそのテーマを調べたいと思ったのか、自分の考えを述べます。
「〇〇という言葉をよく耳にする一方で、実際に〇〇を見かける機会はほとんどありません。そこで、市販されている“自由研究〇〇を調べよう”というキットを購入しました。 そして〇〇について詳しく調査することにしました。・・・そこで〇〇から〇〇を抽出して観察することが・・・」
といったように、
なぜ〇〇について研究することに興味を持ったのか、その動機 および研究の方法や目的を記載します。
日常的に「なぜだろう?」と思うことをテーマにすると、書きやすくなります。
③準備したもの
研究に使用した材料や機器について詳述します。
可能な限り具体的に準備したものを記載すると良いでしょう。
④本論(実験方法・結果・考察)
ここでは、実験方法、結果、考察の順に説明していきます。
実験方法
実験の詳細については、具体的に記載しましょう。
例えば、
「〇〇の抽出キットの標準的な実験方法は、〇〇の〇〇抽出液を室温のエタノールに滴下し、〇〇を析出させる。」
などのように、手順を具体的に記述すると理解しやすいです。
結果
「〇〇の析出時に冷やした〇〇を使用して温度を下げると、〇〇の溶解度が下がり、〇〇の析出量が増加する可能性があります。」
などと結果を記述します。
考察
「実際に、〇〇抽出実験に冷やした〇〇を使用している文献がありました。そのため、冷やした〇〇は〇〇析出量を増やす目的で使用されていると推測しました。」
といった形で分析・考察を行います。
書き方のポイントは、簡潔で明確にまとめることです。
長文になると、何を伝えたいのかが不明瞭になる恐れがあるので、短く要点をまとめることが大切です。
⑤結論
どのような研究で何がわかったのかを述べます。
例えば、
「室温の〇〇を使用した〇〇抽出方法と冷やした〇〇を使用したDNA抽出方法により、〇〇から〇〇を抽出しました。それぞれの〇〇抽出方法によって析出した様子を図2に示します(ここに図を挿入します)。」
目視で観察した結果、冷やした〇〇を使用した〇〇抽出方法の方が、室温の〇〇を使用した〇〇抽出方法よりも〇〇の析出量が多いことがわかりました。
最後に、研究の結果をまとめ、どのような発見があったかを記述します。
「結論の部分」を最初に述べ、その後に詳細な説明を加えると、読み手にとって理解しやすい印象を与えます。
⑥まとめ(感想)
実際にその研究を行ってみた際の素直な感想や意見を述べると良いでしょう。
例えば、「自分が予想していた結果とは違い驚いた」といった率直な感想を記入します。
また、研究を通して得た新しい知識や視点についても触れることで、研究の成果をより具体的に示すことができます。
⑦謝辞
最後に、研究の遂行にあたり協力してくれた家族や先生方への感謝の言葉を記しましょう。
さらに、科学博物館のスタッフなど、意見を聞いたり手伝ってもらった人々にも感謝の意を表すことが重要です。
⑧参考文献
参考文献には、書籍名や著者名、HPサイトのURLおよび閲覧日を記載します。
科学論文では、実験の参考にした書籍やウェブサイトを明確に出典として記載することが求められます。
例えば、「エタノール沈殿」という言葉に対してワードの「脚注挿入」機能を使用し、以下のように記載します。
“エタノール沈殿” Wikipedia,https://・・・・・・・ 参照日(参照20〇〇-○○-〇〇)
また、論文を参考にした場合には、著者名、タイトル、論述年、参考ページ数を明記します。例:
〇〇 〇〇 『本のタイトル』(論述年)51(4):170-178
論文作成は手間がかかりますが、出典先や参考文献の記載は著作権を明示するために非常に重要です。
⒉実は簡単!中学生にもできる科学論文
これまでの内容から、中学生でも科学論文を簡単に書けることが分かりました。
「科学論文」と聞くと、多くの人は「難しそうだな」と感じるでしょう。
「難しそうだな」という印象が、科学論文に対する壁を作っているのかもしれません。
しかし、構成や書き方の基本をしっかり押さえれば、意外とスムーズに書き上げることができます。
これまでご紹介した構成やポイントを参考にして、ぜひ挑戦してみてくださいね。
⒊まとめ
「科学論文」と聞くと、難しそうで手間がかかると感じてしまうことはありませんか?
科学の世界は、実は日常生活の中での発見に満ちており、ふとした疑問が新たな知識への扉を開くことも多いのです。
科学の探求は、そのような小さな驚きを見つけ出す楽しさが詰まっています。
難しく考えず、リラックスして柔軟な思考で取り組んでみてくださいね。